問題解決 お役立ちコラム

集客戦略ホームページPart 2

SEOとLLMO施策の強力な武器

プロが考え方と手順を公開

SEO/LLMOライティング

SEOライティングとは、簡単にいえば、ターゲットとなるユーザーの検索意図を満たすキーワードを文章中に上手に配置して、クローラーと呼ばれる検索ロボットに文脈の中からキーワードを認識してもらうライティング手法です。
検索ユーザーである「人」と、検索ロボットの両方を意識しながら「ワード」を活かして魅力ある文章に組み立て、集客サイト上にアップしていきます。従来のSEOライティングは、そうした手順で制作していました。
しかし、2024年から2025年にかけて、検索エンジン対策は、生成AI(Google Gemini, ChatGPT, Perplexityなど)の進化とともに大きな変革期を迎え、LLMO(Large Language Model Optimization:大規模言語モデル最適化)が新たな集客施策として注目されています。筆者は、今後LLMOがSEOに取って代わるのではなく、SEOの延長線上にLLMOが生まれ、両者は補完関係にあると捉えています。
たとえば、生成AIによってもたらされる結果に、自社のブランド名や独自性のあるサービスが表示された場合、次にユーザーはAIが答えの中に提示した特定の名詞(固有名詞)で検索し、自社のサイトにたどり着く、といったパターンが今後増えると考えられるからです。

1.ターゲットの検索意図を満たすキーワードをリストアップ

自社のウェブサイトが取っていきたいキーワード、つまりそのワードで検索された際に自社のサイトが上位に上がり、競合に対して優位に立てる「キーワード」を抽出します。ワードの選び方については「お役立ちコラム/SEOはじめの一歩」のページでもご紹介していますので、併せてお読みください。

2.キーワードを埋め込みながら魅力あるコピーを作成

1でリストアップしたキーワードを、ページの中に散りばめながらユーザーが知りたい情報について文案を制作していきます。
このときのワードの選び方ですが、たとえば、あなたがお読みのこのコラムで「制作」という言葉を重要ワードの1つとした場合、これに近い「製作」「作成」「作る」といった言葉も文章の中に加えていきます。ターゲットが「作る」ことを何と入力するのか、筆者が推奨するSEOライティングでは「表記の揺れ」や「ありがちな文字の違い」をあえて統一せずに意識して活かします。そのうえで、ロボットではなく「人間の訪問者」にとってグッとくる、心に響く文章に仕立て製作していく訳です。ここでは企業、商品・サービスの「良いところ」と「競合と違うところ」を明確に、印象的に伝えるコピーライティングのスキルが重要になってきます。
もう、お気づきになったかもしれませんが、このコラム2のブロック約500文字の中には「制作」「製作」「作成」「作る」というワードがそれぞれ3つずつ埋め込まれています。
※このブロックには参考用に意図してキーワードを埋め込みましたが、実際にはもっと自然に作成することをお奨めします。

3.生成AIが理解し、引用しやすいよう組み立てる

次いでLLMOライティングでは、2で選定したキーワードの組合せによって、ターゲットとなるユーザーが「どんなことを知りたいのか」検索意図を深く探り、その問いに明確に答えるような構造にします。
方法としては、最初に問いに対する答え(結論)を書き、次いでその根拠や理由、ユーザーの疑問を解決できるような周辺情報で組み立てると、生成AIにとっても引用しやすい、ロジカルなコンテンツになるでしょう。
Googleの検索品質ガイドラインでSEO上のポイントとなるE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)に加え、LLMOでは情報の鮮度も重視されるため、作りっぱなしではなく常にアップデートしていくことも重要です。

4.タイトルを磨き、見出しタグ、ディスクリプションにも反映

WEBページでは、1つの文章のブロックをあまり長くせずに、できるだけ簡潔にまとめたほうが読んでもらえます。そして、ブロックごとにタイトル(小見出し)を付けて、大よその内容が伝わるようにするとともに、タイトル中にもできるだけキーワードを埋め込みます。これは、SEOの重要内部施策であるとともに、LLMOにおいても効果的な方法であると考えられます。
コーディングの際に、大見出しを構成するタイトルタグや、h1~h6といった各見出しを構成するタグにキーワードを記述していくことにより、検索エンジンに認識してもらいやすくします。
ディスクリプションとは、キーワード検索によって表示される検索結果ページの、各サイトのタイトル下にある短い説明文です。Googleの場合ですと、デスクトップ版で80~90文字、スマホ版で50~60 文字が表示されます。基本的にはキーワードを上手に散りばめて構成しますが、タイトルと同様、ユーザーにクリックしてもらえなければ、いくら上位表示されてもページを見てもらえません。ですので、合理性だけではない「人の心を動かす言葉」を書いていく必要があります。

以上、簡単にSEO/LLMOライティングの考え方と流れをお話ししましたが、筆者は、このように生成AIを意識しながら、リアルターゲットである生身の人間のインサイト(本音の部分)を探り、その心を動かす文章を作り上げていくところに、従来のライティングを超えた難しさと奥深さを感じています。
そして、呼び込んだ潜在顧客のニーズに応えられるようにコンテンツを充実させ、ユーザーの理解を深め、好感度を高めながらコンバージョンに導いていきます。
これについては「お役立ちコラム/SEOからCVへの連携術」でもご紹介しています。

問題解決 お役立ちコラムとは

VUCA(変動性・不確実性・複雑性・曖昧性)の時代と呼ばれる現代においては、想定外のことが次々に起こり、ビジネスの現場でも噴出する問題に対処しながら、仕事を進めていかなくてはなりません。
そうした際に発想のヒントとして少しでもお役に立てるよう、コミュニケーションデザインの最前線で35年以上戦っている筆者が、マーケティングに関わるさまざまな問題・課題の解決策についてまとめたコラムです。

監修 杉山 信一

エーディープラント株式会社 代表取締役、早稲田大学商学部卒、広告クリエイティブ業界歴35年以上、WEB業界歴10年以上。マーケティング&ブランディングコンサルタント、クリエイティブディレクター。