集客戦略ホームページPart 2
プロが考え方と手順を公開
SEOライティングとは、ターゲットとなるユーザーの検索意図を満たすキーワードを文章中に上手に配置して、クローラーと呼ばれる検索ロボットに文脈の中からキーワードを認識してもらうライティング術です。
検索ユーザーである「人」と、検索ロボットの両方を意識しながら「言葉」を魅力ある文章に組み立て、自社サイト上にアップし、その後も検索結果を見ながらユーザーにとって有益なコンテンツをプラスしていくので、完成形への道のりにはかなりの時間と努力を要します。しかし、その効果は絶大です。
自社のウェブサイトで取っていきたいキーワード、つまりそのワードで検索された際に自社のサイトが上位に上がり、競合に対して優位に立てる「言葉」を抽出します。ワードの選び方については「お役立ちコラム/SEOはじめの一歩」のページでもご紹介していますので、併せてお読みください。
1でリストアップしたキーワードを、ページの中に散りばめながら文案を制作していきます。筆者の場合、HPの目的や規模にもよりますが、集客サイトでは、トップページには言葉の幅を広げて20~30のワードを、他のページには絞り込んだ5~10のワードを埋め込みます。
このワードの選び方ですが、たとえば、あなたがお読みのこのコラムで「制作」という言葉を重要ワードの1つとした場合、これに近い「製作」「作成」「作る」といった言葉も加えていきます。ターゲットが「作ること」を何と入力するのか、私が推奨するSEOライティングでは「表記の揺れ」を統一せずに意識して活かします。そのうえで、ロボットではなく「人間の訪問者」にとってグッとくる、心に響く文章に仕立て製作していく訳です。企業、商品、サービスの「良いところ」と「競合と違うところ」を上手に伝えるコピーライティングのスキルが重要になってきます。
もう、お気づきになったかもしれませんが、このコラム2のブロック約500文字の中には「制作」「製作」「作成」「作る」というワードが3つずつ埋め込まれています。
※上のブロックには参考用に意図してキーワードを詰め込みましたが、実際にはもっと自然に作成することをお奨めします。
WEBページでは、1つの文章のブロックをあまり長くせずに、できるだけ簡潔にまとめたほうが読んでもらえます。そして、ブロックごとにタイトル(小見出し)を付けて、大よその内容が伝わるようにするとともに、タイトル中にもできるだけキーワードを埋め込みます。
これは、SEOの重要内部施策でもあります。コーディングの際に、大見出しを構成するタイトルタグや、h1~h6といった各見出しを構成するタグにキーワードを記述していくことにより、検索エンジンに認識してもらいやすくするためです。
ディスクリプションとは、キーワード検索によって表示される検索結果ページの、各サイトのタイトル下にある短い説明文です。Googleの場合ですと、デスクトップ版で80~90文字、スマホ版で50~60
文字が表示されます。基本的にはキーワードを上手に散りばめて構成しますが、タイトルと同様、ユーザーにクリックしてもらえなければ、いくら上位表示されてもページを見てもらえません。ですので、合理性だけではない「人の心を動かす言葉」を書いていく必要があります。
以上、簡単にSEOライティングの考え方と流れをお話ししましたが、私は、このようにロボットのためのクロール対策を行いながら、リアルターゲットである生身の人間のインサイト(本音の部分)を探り、その心を動かす文章を作り上げていくところに、従来のライティングを超えた難しさと奥深さを感じています。
そして、呼び込んだ潜在顧客のニーズに応えられるようにコンテンツを充実させ、コンバージョンに導いていきます。
これについては「お役立ちコラム/SEOからCVへの連携術」でもご紹介しています。
VUCA(変動性・不確実性・複雑性・曖昧性)の時代と呼ばれる現代においては、想定外のことが次々に起こり、ビジネスの現場でも噴出する問題に対処しながら、仕事を進めていかなくてはなりません。
そうした際に発想のヒントとして少しでもお役に立てるよう、コミュニケーションデザインの最前線で35年以上戦っている筆者が、マーケティングに関わるさまざまな問題・課題の解決策についてまとめたコラムです。